2023/12/29

奈良県生駒市ベランダ防水工事

工事内容 FRP防水1ply
工事納期 2日

今回は工務店様より増築工事をしているのでベランダを防水してほしいとご依頼を受けました。住宅のベランダはよく歩行し防水層が傷みやすいので防水層表面が硬く仕上がるFRP防水で施工させて頂きました。

まず排水口が無いので適度な大きさの穴を開けます。

突起物を除去し清掃していきます。

清掃が終わったら防水層と下地との接着強度を高めるためプライマーを塗っていきます。

入隅部分は面木と呼ばれる部材やコーキングを使って角を無くしなだらかな下地を作ります。

先ほど開けた排水口の穴にFRP専用のドレンを取り付けます。コーキングや釘を使って固定しています。

ガラスマットをセッティングします。このガラスマットにFRPの液体(樹脂)を染み込ませ、固めて強固な防水層を作ります。

FRPの樹脂そのものは固まってもプラスチック程度の硬さで曲げたら割れてしまいます。このガラスマットにFRP樹脂を染み込ませる事によって曲げても割れにくい強固なプラスチックが形成されます。

樹脂をローラーで塗っていきます。この作業を含浸と言います。ガラスマットに樹脂を含ませ浸しているという事ですね。

ある程度含浸させたら脱泡という作業に移ります。これはガラスマットに含まれている空気を抜く作業です。この作業がとても重要で脱泡がうまく出来ていないとその部分だけ下地から浮いてしまい他の防水層との動きが変化してしまい割れやすくなってしまいます。脱泡作業は主に脱泡ローラーと呼ばれる専用ローラーで行う職人さんが多いと思います。

前述の樹脂が硬化したらもう一度同じ樹脂を塗っていきます。この2回目の樹脂はトナーという色粉を添加してわざと色を付けています。その理由は樹脂が透明な液体なので塗り忘れ防止と最後の工程のトップコートが透けないようにする効果があると言われています。この工程ではガラスマットは含浸・脱泡されカチカチの状態のため2回目の樹脂は塗り込みだけで脱泡の必要はありません。

2回目の樹脂が硬化したらトップコートを塗る前に研磨作業を行います。これはガラスマットの繊維がはねてトゲ状になっていたりするものを平滑にし綺麗に仕上げるための工程です。

研磨した埃を除去し、仕上げのトップコート材を塗っていきます。

FRP防水が完了しました。この工程はガラスマット1層の1プライという工法になります。仕様や用途、申請等によりガラスマット2層の2プライという工法があり、その他にも色々な工法が用意されている意外と奥が深い防水方法です。